参加作品一覧

参加作品数:127作品/参加者数:127人
ブックマーク登録数:0/50

▼簡易検索
<< <
2 3 4 5 [-6-] 7 8 9 10
> >>
ページ番号を指定する:

マガツ歌

一年前のあの日。
真月神社の境内にはすでに村の大人達で騒がしくなっていた。
当然だろうと静流は思った。
去年と同じ月に同じ死に方をしているのだから。
心なしか去年より人が多いのもそのせいだろう。
駐在ががんばって人を散らそうとしているがそれは無理な話だろう。
何よりも去年と違うのは、今年は村の人間が死んだという事だから。

「めぇ…」

村人達の背後から静流はこの神社の御神木に絡まる蔦で首を吊られた彼女を見た。
遠目でも分かる。
ずっと一緒にこの村で育ってきたんだ。
あれはめぇだ。芽衣子だ。

「私のせいだ」
「え?」

思わず漏れた言葉にコウが聞き返す。

「私がちゃんとめぇの話を聞かなかったからだ。めぇはずっと言っていたのにっ!」
「言っていたって何を?」

しかし、コウの質問の答えは返ってこなかった。
村人達のざわめきによって。
大した風も吹いていないのに、吊られためぇの身体が反転する。
折れた首のせいで傾いた顔が静流を見ていた。
そして、その口が動いた。確かに静流には見えた。

「マ、ガ、ツ、ウ、タ」
「静流?」
「そう、そっか。今度は私の番なのね。めぇ」

祟り 呪い

小説情報 連載(全11部) 怖い:11 ID:347505赤砂多菜

その目が見たものは

 葉山七奈と平原絵里がいつものように話しをしていた。
 7月も半ばとなり、連日30度を超えるような暑さにも負けること無く、賑やかに談笑していた。
 代り映えのない日常、違うところを上げるならば、いつも二人より早く高校に来ているもう一人の少女、堀裕美がまだ来ていないだけだった。
 その彼女の事を気に掛けながらも、談笑は続きチャイムが鳴り、担任が入ってくる。
 いつもと違い、重々しい雰囲気の担任。
 そして、思いがけない一言が告げられた。

「堀裕美が亡くなった」

 一人の友人の死から始まる、恐怖の物語。
 七奈と絵里は何を目にするのか……

R15 残酷な描写あり 高校生

小説情報 連載(全16部) 怖い:0 ID:153271337

つらららのこと

 つららら かわいいつららら
 つららら すてきなつららら
 いっしょにあそぼう つらららと
 つららら つららら

 中田えりかは、学校から家までの凍りついた道を、自分でつくった歌をくちずさみながら、ひとりでとぼとぼと歩いた。ちっともあたたかくはないけれども、きれいに晴れわたって風もない、おだやかな冬の日のことである。
 やがて家に帰りつくと、玄関には入らずに、まず家の横にまわって声をかけた。
 「ただいま、つららら」
 えりかの家は庭のない木造モルタルの古ぼけた小さな平屋で、その横手の軒の下にそれはあった。つららである。季節がら珍しいものではないが、長さ一メートルを超える大きさには一種の風格があった。隣の家とのあいだの狭い隙間は、このつららのおかげでほぼふさがってしまっている。
 「つららら、わたしが学校に行ってるあいだ、さびしくなかった? わたしはずっとつらららに会いたかったよ」
 ぽつりぽつりとえりかはそのつららに話しかける。そうして日が暮れてあたりが暗くなるまで、えりかはつららのところにいた。

 少女とつららの友情の物語、近日公開……のつもりです。

怪談 つらら 復讐 ファンタジー

小説情報 短編 怖い:2 ID:184634千賀藤兵衛

朽葉『病葉』考

 大学教授和倉葉朽葉と、僕こと六条寺華一郎は、受講生田上から「不思議」な話を聞く。曰く、彼の出身村で古くから続く「呪い」の噂に、教授の親類が関係しているらしい。呪いで死人が出た事は大して気にしない教授は、調査の名目で僕を伴って村のある山へ赴く。山の名は和倉葉山。神に捧げられた「和倉葉」の名と神の呪いを肩代わりした「病葉」の名、それらに関わる「呪い」の正体を探る僕達の前に、一カ所だけ枯れ果てた緑豊かな山と、その主である教授の大叔母、山井葉風葉が現れる。
 そして起こる惨劇、疑い、窮地。僕と教授は「正解」を見つける事が出来るのか。そして「呪い」の正体とは?

残酷な描写あり 推理

小説情報 連載(全7部) 怖い:2 ID:326240枯竹四手

笑うかどには……

……おや? 目が合いましたね。そう、あなたの事ですよ。……えっ? なんかくれるのかって? …すみませんが、あげれるようなものは持ち合わせておりませんね……。まあ、そんな残念そうな顔しないでくださいよ。代わりと言っては何ですけどちょっと前、誰かから聞いた話をしてあげます。題名は 「笑うかどには……」 ……えっ? 私の名前? ……そ、そんなことどうでもいいじゃないですか……。って、そんな不機嫌な顔向けないでくださいよ。ほら、スマイルスマイル!


ワラウカドニハフクキタルって言うじゃないですか……。

ことわざ

小説情報 短編 怖い:0 ID:292671七都

三つの事件


 私達の日常生活には、ごく稀に不可解な出来事が訪れる。

 この話は、とある三つの事件についての情報をまとめたものである。
 近隣住民への聞き込み、監視カメラの映像、当事者からの事情聴取。
 様々な方法で得られた情報により、この話は構成されている。
 事件に関する全ての情報が詰まっているのである。
 この話を紐解けば、様々な手掛かりが得られるだろう。
 そしてそれらは事件の奥底へとあなたを導いてくれる。
 たとえその中に何が浮かびあがろうと、手掛かりは奥底を指差して教えてくれる筈だ。

 その時何が起こったのか?
 この話は、三つの事件の正体を知る一つの術である。

残酷な描写あり

小説情報 短編 怖い:16 ID:167949クレド先生

悪霊先輩と空っぽの器

ニヒルに嗤う黒髪の少年、冥賀享利(くらが きょうり)が言った。

「悪霊と人間、お前はどちらが怖いと思う?」

悪霊よりも悪辣な、邪道の祓魔師は嗤う。

人形めいた少女のような少年、詠村真澄(ながむら ますみ)は答える。

「さぁ?どっちも同じじゃないですか?」

亡霊よりも空虚な、夢見の覡が曖昧に笑う。


どこか歪で、日常から乖離した様な二人の少年。
かれらの周囲で起こる不気味で歪で狂った体験を、不思議で虚ろで壊れた二人が身も蓋も無い雑談を交えて雑然と語る青春怪忌憚。

『鏡の箱』
――呪われた少年の話。

『依り代の人形』
――夢に見た少年の話。

『宙吊りの籠』
――在り得ざる箱庭の話。

『悪霊の器』
――消えた悪霊の話。

『    』
――。

以上五つの話を掲載予定。
※短編集形式で掲載しております。時系列は考慮されておりません。
 なお、作中で言及される手法や理論などは冗談半分として聞き流し、決して真似しないでください。

R15 残酷な描写あり 少年

小説情報 連載(全4部) 怖い:2 ID:201183門間円

缶詰めの夏

食事をしている皆さん、食べられる覚悟はありますか?。
我々人間というもの、生きている限り、食事は必要となります。
例えば家畜のお肉。
育て、売って、買って、捌いて、焼いて、やっと食べる。
売るの前はなんですか。
もう知ってますよね? その食品を殺すことです。
家畜殺し、まぁこれはこれはしたがたないことです。
生きるためにはしょうがないことです。
けど。
皆さんは、どうして食べるですか。
生きるためだけですか。
美味しそうだからじゃない、ですか。
美味しそうだから食欲がでるんじゃないですか。
その感情こそが、この物語に振り回されます。
まぁだからって、ねぇ?。
君たちには食べられる覚悟は必要ですか。
是非とも、オマケとともにお楽しみください。

R15 残酷な描写あり 身分差 年の差 悲恋 青春 ミステリー サスペンス 怪談 サイコ ラブコメ カニバリズム ヤンデレ 完結

小説情報 連載(全16部) 怖い:3 ID:250343ごみ

鬼事―終ワラナイ 悪夢―

 父親の仕事の都合で、『ド』が付くくらいの田舎の村で過ごすことになった須藤守屋。
 少ないながらも友人が出来、その生活にも慣れていった。

 そして季節は夏。
 その言葉を聞いただけでも心震える夏休みも中盤。
 そんな、特別でも何でもない日に。
 少年少女時代に、やんちゃであった者なら誰しもやってきたような、子供の悪戯をした。

 彼らにとっては、ほんの些細なこと。

 けれど、それは彼らの楽しい夏を容易に終わらせる、恐ろしいものだった。



R15 残酷な描写あり 夏休み 伝奇 鬼ごっこ 小学生 現代 和風ファンタジー シリアス

小説情報 短編 怖い:0 ID:214718じぱんぐ

タダノジツワ「公衆電話」

 俺は怖い話が嫌いだ。だって怖いし。ホラー映画も同じだ。
どちらも人を怖がらせるために考えに考え抜かれてある。怖くて当然だ。

 俺は霊感ってのが嫌いだ。「私、霊感あるんだ」とか何とか言っちゃって、話題の中心になりたがるヤツが嫌いだ。だって怖いし。
 それに「あんなモノ」が見えていたら、「見える」なんて簡単には言えないはずだ。

 だから、俺は霊感なんて信じない。
 だから、これから俺が語る事は「怖い話」なんかじゃない。
 
 これから俺が語るのは……「ただの実話」だからだ。

リアル 怪談 実話 学校の怖い話

小説情報 短編 怖い:39 ID:276700ポロニア

<< <
2 3 4 5 [-6-] 7 8 9 10
> >>
ページ番号を指定する: