参加作品一覧
参加作品数:127作品/参加者数:127人
ブックマーク登録数:0/50
「あ。明音はこっくりさんってやったことある?」
その一声で、明音と彩夏は小さいころにはやっていた「こっくりさん」をやった。だが、2人はちゃんと終わらせずに、十円玉から指を離してしまった。何も起きないと思っていた。それなのに。
2人が体験した恐怖。全ての電気が消え、暗闇の中で何が起こったのか。何が現れたのか。それは、ゆっくりとペタペタと足音を立てながら2人に近づいてきた。明音は段々怖くなり、寒気を感じだ。一体目の前にいる人物は、誰なのか。何故、こんなにも恐怖を感じ、背筋がゾクゾクするのか。闇から現れた人物は……。
「あそぼ」
青い和服で裸足の男の子だった。
学校 狐 現代(モダン) 高校生
弱虫だけど霊が見える僕は、いつも面白半分に霊を見ていた。
僕の家は病院と葬祭場の間にあり、そこでは霊が彷徨っている。
ある九月の晦日の夜。十二時ぴったりに現れた真っ白い少女。
僕は彼女からある頼みごとを任された。
「私はどうして死ぬのでしょうか」
僕は彼女の話を元に推理を始める。
不可解な点の多い彼女の話。
彼女の宝物の置時計、そして彼女の死因。
そこで僕が辿り着いた結論。そして衝撃の真実。
僕の苦い青春はここから始まろうとしていた。
推理 シリアス バッドエンド 悲劇 ダーク 記憶喪失 殺人 ミステリ 高校生 少女 少年 霊
一年前、○県出身の大学生が失踪した。
年齢性別は19歳男性。大学の長期休講を利用し、同県□郡△村へ小旅行に向かう予定を立てていたらしい。旅行へ向かうために家を出る姿が、両親の見た彼の最後の姿だった。
△村では彼らしき人物の目撃情報が多数あり、彼が予定通りに村に到着していたことがわかる。また村の民宿で部屋も借りており、彼の名前が宿帳に残されていた。村での最後の目撃情報は、村の水源地へと向かう彼の姿であり、それ以降に彼を見かけたという情報は無い。
捜索の結果、最後に向かったらしき水源地にて、片手でも持てる程度の小さな手記が発見された。
その手記は両親からの情報で彼が趣味で書いていた手記と同一の物であることが確認されている。
内容は△村に肝試し程度の感覚で訪れたことが書かれており、また失踪直前に彼は随分と混乱していたことが読み取れ、到底正常とは言えない事柄が多数書き綴られている。
その後、彼の村での捜索は捜査開始から一年をもって終了することとなった。野生の獣に襲われた可能性があるものの、彼の行方は未だに掴めていない。
現代物 村
あ、次は僕の番ですか。
いやあ、順番が回ってくるのが早いですね。他の方が興味深い話ばかりするものですから、つい自分の番を忘れてしまいました。まさかそんなことが実際にあったなんて、と驚きの連続でしたよ。
そんな方々の後に僕なんかの体験談を語るなんて、ちょっと気が引けますね。僕のは大したことありませんから。それに、ちょっとだけ曖昧な部分もありますし。それで話の大筋が変わったりはしないので、問題ないと言えばそうなんですけど。
まあ、ここで流れを止めるのも忍びないですから、ぼちぼち話していきましょうか。皆さん、どうぞ楽にしててください。
これは以前、私が家族と共に海へ行った時の話です──。
怪談 海 漂流
村を守るためには、男が人を食べるしかなかった。
男は役目の為に業を背負い、贖罪の為に役目を果たす、その繰り返し。
男が死ぬまで、村が無くなるまで、それは止まらない。
大きな揺れで、ランカは目を覚ました。
度重なる地震に悩まされながら、ランカはいつも通りの日々を過ごしていく。
学校へ行って、授業を受けて……。
けれど、それは本当にいつも通り――?
度重なる地震、時折見える変わり果てた村の幻影、どこか違和感のある村人達。
やがて全ての真実を思い出した時、ランカは自らの役目を知る。
これは、結末が最初から決まった物語。
物語は、前進も後退もせず、ただ終わるだけ。
R15 残酷な描写あり ファンタジー シリアス 生贄
とある一社の倒産が、多くの人間を狂わせた。
正直に生きてきた人々は裏切られ、絶望し、狂気に囚われる。
狂人たちは社を恨み、人を恨み、やがて怨恨は呪いとなった。
呪いは人を脅し、人を殺し、人を愛した。
その呪いは、終焉に出逢う。
その呪いは、名誉に果てる。
その呪いは、愛執に尽きる。
復讐を誓う男。
破滅を狙う女。
愛を貫く少女。
呪いに心躍らせる狂人に躊躇いはない。
呪いに出逢う人々は素直で馬鹿だった。
何が呪いを生み出し、何が呪いを実行し、何が呪いに魅せられたのか。
霊でもなく、鬼でもなく、闇でもない。
本当に恐れるべきは、人の愚直だ。
R15 ミステリー サスペンス 倒産 終焉 名誉 愛執 経営者 記者 奉公人 村正 罪 呪い 愚直
数あるアウトドアレジャーの中でも、バスフィッシングは風当たりが強い。マナーの問題もあるが、何よりも外来魚という事で、環境問題のやり玉に挙げられてしまったのだから。
どうしてもブラックバスは食害をもたらす「害ある魚」――「害魚」というイメージで見られてしまう。
そしてそれは僕達バスアングラーに対するマイナスイメージの源でもある。
だからこそ僕達は、日頃からマナーアップに努め、釣り場周辺の住民とコミュニケーションを取るようにしてきた。
だけど……まさか……それが裏目に出るなんて。あんな事に繋がるなんて……思いもしなかったんだ……。
バスフィッシング 水死体 ルアー
ある日、仲間内での宅呑みで、自称ミュージシャンのレイジが、突然相撲をとると言い出し、河原に向かう。
このときから、俺の穏やかな日常が終わりを告げた。
あのとき、ホラー作家としての興味につられなければ、あんな思いをすることは無かったのに。
自分が正気を失い、狂ってしまえたらどんなく楽か。しかし、あの呪われた河辺の、忌まわしき下水道の口で見た光景が、それを許してくれない。
今の自分に出来ることは、あの日自分の目に焼き付いてしまった物を忘れるために、自分の仕事に没頭することだけである。
残酷な描写あり 妖怪 現代 日本
私の名前は若宮祥子。
東京の大学に通う19歳の女子大生だ。今、私は電車に揺られ信州にある叔母の家に向かっている。
夏休みを暑い東京ではなく涼しい田舎で過ごすーなかなか充実した休みではないだろうか。まあ、両親が家を留守にしているのでその間、私に家を任せるのは心許ないという理由があったからだとしても。
ああ、こうやってあの家に向かっていると初めてこちらに来た7歳の時のことを思い出すな。
蝉の鳴き声、東京とは違い透き通る冷たい川の水、緑の気配を含んだ風・・・そして何よりあの黒森山の祭での不可解な体験と私に備わったこの右目の異常を。
あの時から私の右目は不可解な粒子を捉えるようになった。ほら、今も見える。黒い粒子がノイズのように視界を埋めては消えていく・・・
ーミセテクレコノヨノスベテヲー
R15 大学生 女の子 お祭り 写真 幼馴染 田舎 夏 恐怖体験
粗筋
俺、川井は、高校の同窓会に参加した。そこで、かつての同級生であった笹木と岸和田に再会する。
「悩みを聞いてほしいんだけど……」
そう言われ笹木の悩みを聞いた。すると、彼女とその彼氏であった桜川は、昔、山の中の道で人を轢き殺してしまったのだと言う。そして、同じ道で、二週間と四日前、桜川が死んだ。彼女は恐怖していたのだ。
夜も遅くなり、終電もなくなった。俺は、笹木と岸和田を隣町まで乗せていってやることにした。その道中、例の道にさしかかり……
* * *
企画物初参加です。深読みしながら読んでもらいたい作品になりました。読んでやっていただけると幸いです。よろしくお願いします。
同窓会 車 交通事故 怪奇現象